嫁は海外赴任中

嫁は海外赴任中

台湾で単身赴任中(現在育休中@日本)の嫁の生活を書いています。いつか誰かの役に立てれば幸いです。

選択的自費検査

台湾の妊婦検診には保険が適用される。といっても保険で賄われるのは 10 回分だけ。これについてはまたそのうち書くことにする。

 

保険の範囲でどの妊婦も共通して行われる必須の検査として、

  • 尿検査(毎検診時にやるやつ)
  • 血液検査(血液型、色素、血小板の量など)
  • 梅毒検査

がある。まぁ、この辺りは日本の検査とほぼ同じだと思う。

これ以外に、選択的に行う自費検査がある。私が知っている限りの日本における選択的自費検査は『新型出生前検査』と『ダウン症検査』だ。一方台湾では色々な検査があるように思う。

 

台湾における選択的自費検査

 

まず、日本と同じくダウン症検査。これは 16〜20 週に行われる。このダウン症の検査には 2 種類ある。1 つは病院で受ける血液検査で、検出率は 80% 程度のもの。費用は 3,000 元(約 10,000 円)くらい。もう 1 つは専門の検査会社で行われるもので、羊水か血液による検査。検出率は 99%。ただし、羊水の検査は 34 歳以上が行うもののようだ。こちらは専門の会社が行っているため費用は高めで 15,000〜20,000 元(約 50,000〜70,000 円)くらいするらしい。

それから、脊髄性筋萎縮症(SMA)の有無を調べる血液検査。これは妊娠初期に行われる。SMA は遺伝的な病気のため、もし検査の結果が陰性だった場合、次の妊娠でも陰性となる。そのため一度行えば良いものだとか。費用は 2,000 元(約 7,000 円)。

次に高層次超音波検査という名前の、詳細なエコー検査。この検査ではエコー検査でわかる限りの病気や内臓疾患の有無を調べる。そのため、赤ちゃんの体ができあがってくる 22 週前後に行われる。26〜30 週には 4D エコーも受けられるようだ。費用は 3,000 元。

妊娠 24〜28 週に行われるのが妊婦の糖尿病検査。この検査には 50gGCT(経口ブドウ糖負荷テスト)と 75gOGCT(空腹時経口ブドウ糖負荷テスト)の 2 種類があり、検査の種類に応じて費用も異なる(50g は 96 元、75g は 418 元)。いずれの検査にせよ検査前数時間は水以外の飲食は禁止らしい。

そして最後が 35〜37 週に行われるB群溶血性レンサ球菌(GBS)検査(台湾では、乙型鎖球菌検査と言う)である。GBS は常在菌と言い、通常体内にいる細菌なので悪い菌ではない。ただ、母体に GBS の抗体がなく妊娠中に GBS に胎内感染した場合、早産の危険がある。また、出産時に赤ちゃんが感染すると新生児 GBS 感染症にかかる恐れもある。そこで臨月近くにこの GBS 検査が行われる。費用は 950 元(約 3,000 円)。

 

これ以外に、自費で受けられ、かつ推奨されている予防接種が 2 つある。

1つは百日咳の予防接種で、28〜36 週までに受ける。日本では聞かないが、アメリカや台湾では推奨されているらしい。費用は 1,800 元(約 6,000 円)。

もう 1 つは HPV ワクチンという子宮頸がんの予防ワクチンだ。こちらは出産後に 2 回受けるらしい。日本でも色々話題になったが、一度受けると 10 年くらいは受けなくてよいらしい。費用は各 4,000 元(約 14,000 円)。

 

ここに書いた検査費用は私が通院している病院での金額だ。病院によっては少し異なるかもしれないが、おおざっぱにはこの程度の費用がかかるのだと思う。日本円にするとすごく高いというわけではない。それでも台湾人の給与からすれば少し高めなのは否めない。というわけで、これら検査及び予防接種を受けない妊婦さんももちろんいる。しかし、通院している病院の先生からは
「ほとんどの妊婦さんが全ての自費検査を受けてますよ。」
と言われた。私が住んでいる都市は台湾の中でも高所得者が多い地域であるため、経済的に余裕があるからかもしれない。

 

我が家の場合

 

「自費検査を受けるのか」「受けるとしたら、どれを受けるのか」

 

台湾での初めての妊婦検診の後に facetime で夫くんと相談した。

「どのような結果が出たとしても、子どものことはちゃんと知っておきたいよね。」

ということで全ての検査を受け、予防接種も行うことにした。

ダウン症の検査は初回の検診後にそのまま行われた。実はこの検査についてはいつの間にか受けることになっていたため、夫くんと相談はできなかった。血液を採取し、そこからダウン症以外にも、18 トリソミーと神経管欠損(ONTD)のリスクも検査された。

高層次超音波検査は、通院している病院は満員だということで、台北にある別の病院で行った。これについては次回書くことにする。

SMA 検査は本来妊娠初期に行うものなのだが、先生に聞いたところ中期でもやってもらえるとのこと。そこで、糖尿病検査と合わせて、次回、3 回目の検診で行うことになっている。

 

「元気に生まれてきてほしい。できれば病気や障害がなく生まれてきてほしい...。」

 

検査をする度に不安になるし、自分は貪欲だな、と思う。