嫁は海外赴任中

嫁は海外赴任中

台湾で単身赴任中(現在育休中@日本)の嫁の生活を書いています。いつか誰かの役に立てれば幸いです。

息子氏、はじめての田舎

9月頭、夫くんの出張に合わせ息子くんと一緒に 1 週間ほど実家に帰省した。息子くんにとっては初めての遠出&田舎(母実家)である。

滞在中はご飯から洗濯まで家事はほぼママさんがやってくれ、まさに上げ膳据膳。出産以来初めて、本当に育児のみ行うという、すっかりだらけた生活をしていた。しかしおかげで高校の同級生や先生など、地元の会いたい人達にゆっくり会うことができたし、息子くんを紹介することもできた。

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複雑な気持ち

 

帰省中、最近の私の地元についてママさんから話を聞いた。私の地元は自然豊かな田舎町なのだが、他の田舎同様、若者は外に出てしまい高齢化と人口減少が問題となっている。私が子どもの頃、自治会の町内には 10 人以上の子どもがいて、子ども会で肝試しをしたりお神輿をしたりしたものだった。ところが現在、町内には 3 歳児と中学生がいるだけで、子ども神輿は出さない...というか出せないらしい。また、私が通園していた保育園は別の保育園と合併し、小学校も一学年一クラスしかないとのこと。子どもがいないのだ。

私は自然多き我が町が大好きだ。そのため、ママさんから聞いたこの過疎の話がとてもショックで、故郷が廃れている現実を悲しく思った。職、お店など生活環境が整わない限り、田舎に人が戻ってきたりやってくることは難しく、都市部に人がどんどん流れていってしまうのだろう。

けれど田舎には田舎の良いところがある。それは他人との距離が近いことだ。例えば今回の帰省中、子どもが少ないこともあるかもしれないが、町中を息子くんと散歩していたら「あら、赤ちゃん!」という感じで知らない人から声をかけられた。また、散歩中たまたま会った幼馴染のおじちゃんに「うちよってきー」と言われ、そのまま出産のお祝いまでされてしまったりした。まるで我が子のような扱いだった。こうした田舎の他人との距離感の近さを煩わしく感じた時が昔はあったけれど、今、自分が親になった時、地域全体で子どもを見守り育ててくれるこの田舎の環境は子育てするには安心だろうな、と、しみじみ思った。

私は、私自身と夫くんの仕事の関係から地元に住めるわけではない。だから、こんな風に思うことは無責任かもしれないけれど、地元に若い人が増え、また子どもが町中をかけまわるような故郷になってほしいと思う。また、私が大好きな私の故郷を、息子くんも好きになってくれるといいなと思うのだった。